腎臓の機能と腎臓内科とは
腎臓の主な機能
- 血液の浄化、老廃物の排出
- 体内の水分量や電解質の調整
- 血圧、貧血、骨密度などを調整するホルモンの分泌
腎臓内科の概要
腎臓内科の治療のひとつの柱は投薬治療ですが、運動・食事療法がもうひとつの重要な柱になります。
良くある症状と病名
加齢による腎機能低下
自覚症状を伴わないケースがほとんどです。疲れやすさや体のむくみなどを感じたら、「年齢のせい」と考えず、念のため受診してください。
血尿・タンパク尿
定期健診などで異常値が出た場合はもちろんですが、「尿の色が赤みを帯びている」「便器の水が通常より泡立っている」などのサインにもご留意ください。
生活習慣病との関係
高血圧・糖尿病・脂質異常症の三大疾患は、腎臓の働きと密接な関係があります。とくに高血圧は、血管に過度な負荷を与えますので、注意が必要です。
腎硬化症
高血圧により腎臓の毛細血管に動脈硬化が起こる症状です。血圧が高いと、腎臓の毛細血管に負荷がかかって動脈硬化を生じ、腎臓の機能が悪化します。
腎臓結石
尿の通り道に、石がつまって痛みを生じます。石の移動によって痛む場所が変わる場合があります。
腎性貧血
腎機能の低下によって赤血球を作る能力が弱まり、貧血を引き起こす症状です。一般的な貧血とは原因が異なるため、専門的なアプローチが求められます。
腎不全について
「腎不全」とは、腎臓の機能が低下した状態を指します。主な原因は加齢で、誰でも年齢とともにある程度腎機能は低下していきます。
加齢による腎機能低下に加え、好ましくない生活習慣が、さらなるマイナス要因となります。高血圧、糖尿病、脂質異常症などがあると腎機能低下が加速しますので注意が必要です。
腎不全の種類
急性腎不全
例えば、熱中症などによって体の水分が急激に失われ、循環する血液量が少なくなると、一時的な腎不全を発症することがあります。このようなケースが急性腎不全です。早期に治療を施せば、腎機能の回復が期待できるのが急性腎不全です。
慢性腎不全
急性とは異なり、長年に渡って少しずつ症状が悪化した状態が慢性腎不全です。加齢のほか、糖尿病、高血圧、脂質異常症などを長期にわずらっていたことが主な原因で、長期間かかって腎機能が低下したため、腎機能が元に戻りにくい病気です。腎機能が通常の1割以下になると、通院による透析が必要になります。
慢性腎不全の予防・治療法
腎機能の低下は自覚症状が現れにくいため、気付いたときには、透析が必要なほど悪化していることがあります。尿の色、泡立ち、においや体調の変化などにご注意ください。また、40歳を過ぎたら毎年の健診をお勧めします。腎不全は、症状の進行が比較的早いものもあるため、2年に1回では間に合わないかもしれないからです。
万が一、人工透析が必要になってしまっても、当院は、腎臓専門医の管理の下、安全に人工透析ができる環境を整えております。